2016年08月25日

TPLO(脛骨高平部水平化骨切り術)

先週末に前十字靭帯断裂に対するTPLOという手術をおこないました。前十字靭帯は大腿骨(太ももの骨)と脛骨(膝下の骨)を繋ぐ関節内にある靭帯で2本で構成されています。この靭帯は脛骨の内旋(内側に回る)や脛骨の過伸展抑制(膝下の骨が前に行き過ぎない)ように機能しています。この靭帯は犬の場合、ある日突然切れるのではなく徐々にささくれるように切れていくことが多く、現在も色々と議論されています。前十字靭帯が断裂すると膝の痛みから多くはつま先立ちになり跛行します。またお座りをさせると膝を伸ばしたように座ります。膝の疾患ですが多くは股関節の痛みと混同され、経過観察や鎮痛剤の処方だけで様子をみられることが多く、初期の段階で診断を受けられるワンちゃんが少ないように思われます。半月板が損傷し膝の関節炎が重度に進行すると将来歩行困難になり介護が必要になります。早期発見、早期治療が最も有効だと思います。

前十字靭帯断裂に対する手術は様々な方法が報告されていますが、世界中で最も成績が良好な手術がTPLO(脛骨高平部水平化骨切り術)です。現在は岡山県でこの手術が可能な動物病院は少なく1~2件だと思いますのでご相談ください。FullSizeRender (1)FullSizeRenderIMG_3367

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